大田区の温泉その1(おおたくのおんせん)〜蒲田・池上周辺〜

【交通】
 車:駐車場のある銭湯はとても少ない。いずれも住宅街の中にあり、道も複雑だったりする。
    コインパーキングはあちこちにあるので、そこを利用する。
 電車:かなり広範囲に温泉銭湯が点在する。
     それぞれ最寄り駅が違うが、東急線の池上駅、久が原駅、京浜急行の雑色駅、JRの蒲田駅など。
     いずれも駅から歩いていける距離なので、電車利用のほうが便利かも。

【共同浴場】
 あちこちに温泉銭湯だらけ。沢山ありすぎて列挙するのも大変なので、

 @東京都浴場組合ホームページ の 大田区エリア をご参考にどうぞ。
  「設備で検索」のページから温泉の検索もできますが、はっきり言って抜けがあります。

【宿泊施設】
 温泉が引いてある宿泊施設は、蒲田駅前の「ホテル末広」

 @ホテル末広
    東京都大田区西蒲田8-1-5   03-3734-6561
    立ち寄り入浴時間 6:00〜9:00 12:00〜24:00 1050円 年中無休

【泉質等】
 ナトリウム炭酸水素塩塩化物泉、重曹泉など。いわゆる「黒湯」と呼ばれる真っ黒なお湯。
 浴場によって濃さは異なるが、全体的に大田区のお湯はかなり黒い。
 ヌルヌルした肌触りと、黒湯特有の芳香を感じる。いずれも鉱泉。

【効能】
 神経痛、筋肉痛など一般的効能の他、美肌効果に優れているという。

【湯でたこの入った風呂の様子】
 下記参照。


東京23区の中で、一番温泉施設が豊富な大田区。
東京湾岸ベルト地帯の黒湯の銭湯がとにかくあちこちに点在します。
色々と地方の温泉に入りましたが、この東京の黒湯というのは、その中でもかなり個性の強いお湯といえます。
見た目のインパクトだけでも、かなりのものですし、浴感もいい。
こんなお湯に安い料金で入れるのですから、東京は実は温泉天国でもあるわけです。

 

朝から営業している銭湯が多いのも、大田区の特徴です。
池上の住宅街の「久松温泉」も、朝から営業しています。
広いロビーではお風呂上りの人たちがテレビを眺めています。
番台ではなくカウンター形式で、かなり大き目の銭湯。

 

午前中だというのに、人が一杯でした。
2つの浴槽には温度差があり、両方とも黒湯です。
右の写真のような濃いお湯が、なみなみと張られています。
ここは屋外にベンチなどが置いてあり、涼むことも出来ます。
涼んで、冷えたらまた温泉に入って、ゆったりできるお風呂です。

 

「久松温泉」から池上駅の反対側に数分歩くと、「桜館」があります。
ここは外観も中身も、スーパー銭湯のようでした。
昔は「桜湯」という銭湯でしたが、改装して「桜館」に。
入り口には沢山の自転車が停めてありました。
ご近所さんが朝からお風呂に来ているのですね。いいなあ。

 

ここは月に2回、男湯と女湯が入れ代わります。
真湯と温泉浴槽の2つがあり、やはり温泉浴槽は人気です。
大きな浴槽に、真っ黒なお湯。半露天になっている浴槽もあります。
まだ涼しい時期だと、外気が入ると気持ちいい。
温度もちょうど良いので、ゆったりと入れます。

 

ちょっと写真がぶれてしまったけど、左は加熱浴槽で右の細いのは源泉浴槽。
やはり手を加えていない源泉は、ヌルヌル感も強いです。
鉱泉といっても、強烈に冷たいわけではないので、
温まった顔のほてりをしずめたりするのに、うってつけです。
別フロアに休憩室もあり、一日のんびりできますよ。

 

こちらは典型的な昔の銭湯、「女塚浴場」。
立派な建築と後の煙突とのコントラストが、とてもいい。
呑川という川のほとりにあり、川に沿って歩いていくと煙突が見えてきます。
桜並木の向こうに煙突が見えると、ああ来たんだなあとしみじみします。

 

温泉浴槽は1つ。小さく見えますが、4〜5人入れる大きさです。
ここはとにかく熱い!江戸っ子好みと言われるような、熱いお湯です。
しかし温泉だと熱くても結構入れてしまうもので、不思議。
透明度3cmほどの真っ黒なお湯は、戦前から湧いているのだとか。
ここは番台形式で、本当に昔ながらの銭湯。
良いお湯だけでなく、私のような人間のノスタルジーも満たしてくれる、
本当に有難い銭湯なのです。

 

蒲田駅からほど近い「改正湯」。ビルの1階です。
カウンター形式で、ロビーがあります。
ここの銭湯も勿論黒湯なのですが、それ以外にも名物があります。

 

3つの浴槽のうち、1つが黒湯です。
浴槽の奥の壁に見える黒い帯状のものは何かというと、右の写真。
そう、これは鯉の泳ぐ浴槽なのです。本物の鯉ですよ!
鯉というのは「お客さん、来い、鯉」ということで、銭湯にとって縁起の良いものです。
昔の銭湯には中庭のあるところも多く、池では鯉を飼っていたものでした。
タイル絵にも、鯉は好んで描かれます。しかし本物の鯉を浴室で泳がせるとは。
この発想にびっくりです。

 

ここの黒湯の浴槽は、温度がぬるめに設定されていました。
のんびり入ることが出来る温度なので、鯉を眺めながらのんびりしましょう。
目の前に黒湯があっても、鯉は入ることが出来ないのですね。
人間だけ気持ちよくなって、鯉さん、ごめんなさいです。

 

上記「改正湯」から歩いてすぐの「第二日の出湯」。
広い玄関の奥に、さらに広いロビーとカウンターがあります。
タイルで模様の描かれた関東形式の浴槽。温泉は端の1つです。

 

こうして見ると小さく見えますが、やはり3〜4人入れる大きさ。
温度もちょうど良く、のんびりゆったり。
黒湯は美肌効果が望めるそうですが、やはり湯上りにはしっとりします。
こんなお湯に毎日入っていたら、やはり老後が違ってくるのでしょうか。

 

ここには露天もあります。露天は黒湯ではなく、薬湯になっています。
玄関には「露天は男湯です」と書かれていたので、日替わりかも。
のんびりと空を眺めていると、どこかに旅行に来たような気分になります。
住宅街の中なので、広い眺望は臨めませんが、やはり露天は気持ちいい。
涼しい時期には、やはりありがたいものです。

 

夕暮れをバックに煙突が映える「池上温泉」です。
このあたりは本当に温泉銭湯が密集しており、贅沢な地域です。
そのせいか、どの銭湯もお客さんがかなり入っているように思います。
やはりたまには大きな温泉で、と皆さんやってくるのでしょうか。

 

ここは真湯と温泉浴槽がありますが、温泉浴槽は2つ。
温度差があります。
大き目の浴槽で、ぬるめのほうは子供にも人気です。
ここは壁のタイルもシックな感じ。改装したのか、新しそうな施設でした。
脱衣所には大きな腰掛もあり、老人達はお風呂上りに世間話をしながら
のんびりと着替えをしていました。
縁台で世間話に興じることもなくなった今、貴重な空間だと思います。

 

蒲田には黒湯のホテルもあります。
蒲田駅前の「ホテル末広」は、地方の温泉マニアもよく宿泊します。
シティホテルでありながら、温泉に入れるし立地条件もいい。
ここは温泉銭湯ではないので、料金は高めになりますが、
払っただけの価値あるお湯でした。

 

浴室は小ぢんまりしており、カランやシャワーは5つくらいでした。
しかし、その狭さが幸いして、浴室内には黒湯の芳香が満ちています。
黒湯というのは独特の匂いがありますが、銭湯では広すぎて、あまり感じられません。
ここのお湯は濃いので、余計に感じられるのでしょう。
3〜4人入れば一杯の浴槽には、静かに黒湯が溢れています。
いい匂いを嗅いで、いいお湯に入る。本当に幸せな時間が過ごせます。

 

東京の皆さん、温泉は地方へ行かなければ絶対に入れないものだと思っていませんか?
狭い範囲に、これだけ沢山の温泉があるのです。23区全部だと、かなりの数です。
仲間と連れ立って出かける温泉旅行とは、一味違った楽しみ方が出来ると思います。
休みの日に予定がなかったら、ちょっと電車に乗って温泉銭湯へ出かけてみてはいかがでしょうか。
東京の温泉もなかなかの実力だというのを、肌で実感できますよ。

 

【最終訪問】
 2006年3月

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